〜ケーキ作りの失敗の理由〜

デコレーション(生クリーム編)
 スポンジが焼きあがって、さあ、楽しいデコレーション!センスを活かして思いのままに!

 ・・・のはずだったのに、なんだかケーキが安定しない・・・。もし生クリームを使用していて こうなったのなら、考えられるのは2つ。
 一つは、その生クリームが『植物性』だったから。
 お手ごろ価格でスーパーで売られている植物性生クリームは、とってもうれしい家計の味方。 でも、残念ながら植物性の生クリームはとっても柔らかくて、デコレーションに使うには不向きなのです。 すぐに食べられるクレープとかホットケーキに添えたりするには良いと思いますが、デコレーションには ある程度の脂肪分を含んだ生クリームを使いましょう。

 もう一つは、時間です。
 生クリームはまさに生き物。ちょっと時間が経っただけでもすぐに柔らかくなってしまうのです。 一度全部泡立てただけで安心せずに、スポンジに生クリームを使う度に直前に使う分だけをもう一度軽く 泡立ててあげてください。ちょっとした事ですが、仕上がりが段違いです。

 生クリームがゆるくなって失敗した経験のある方、ぜひ一度お試しを。


スポンジ(焼き上げ編)
 一生懸命泡立てたのに、上手に粉を合せたのに、それでもスポンジが固くなってしまった・・・。 こんな悲しい経験はありませんか?
 もしここまで上手にできていても固くなってしまったのだとしたら、考えられるのは 焼き上げの時間と温度。
 もしかして、レシピ集にかかれている温度と時間、そのまま実行していませんか?

 残念ながら、焼き上げの時間は千差万別。泡立ち具合、型の大きさや形、オーブンの癖 などなど、その時々に応じて調整しなくてはいけません。
 最初はレシピ通りの時間でも構いませんが、その仕上がりを見て焼き色がきついと感じた方は 次回から焼き上げ時間が半分過ぎたら、温度を10度下げて残り時間焼いてみませんか。
 逆に焼き色が薄いと感じた方は、最初の温度を10度上げて時間の半分焼き、残りの半分は また10度下げて焼いてみて下さい。 面倒かもしれませんが、おいしいスポンジを作るためがんばって!

 注意点として、低い温度で焦げないように長い時間焼くのは×です。時間が長ければ長いほど スポンジが乾燥して固くなってしまいます。できるだけ短い時間で焼くよう心がけて下さい。
 スポンジ作りはケーキの基本!最初は大変だけど、できるようになれば色々応用できてどんどん 楽しくなりますよ。あきらめないで!

落とし穴! ・・・上手に焼けても、あら熱が取れたスポンジを いつまでもそのままにしておくとすぐに固くなってしまいます。あら熱がとれたらすぐに乾燥しな い様ラップでくるんだり、袋に入れたり工夫しましょう!


スポンジ(泡立て編)
 ケーキ作りの相談で最も多かったのが、スポンジが上手に焼けないというものでした。

 その理由は色々ありますが、実際に過程を見せてもらった時に共通して言えることは 『泡立てが不十分』であるという事です。完成したと思った所から、さらに5分位 一生懸命、力強く泡立ててみて下さい。やり過ぎかなと思える位で調度良いはずです。

 なぜなら、よくレシピ集などに書かれている言葉で『小麦粉はさっくりと手早く、 気泡を潰さないように混ぜる』とありますが、多分それが出来る方はもうレシピなど 必要ないくらいに経験を積んだ方です。私が相談を受けた方のほとんどが『混ぜすぎ』 もしくは『時間が掛かり過ぎ』といった状態でした。

 でも、それは仕方のない事です。 その為にはどうすれば良いのかと言えば『しっかりとした気泡を作る』のがベターです。 プロの方がつくるならキメ細かい気泡を作り、手早くさっくりと粉を合わせて焼き上げる 最高の方法を選択しますが、家庭でつくるならキメ細かい気泡よりもしっかりとした気泡 を作り、多少混ぜすぎる事を考慮しても最終的に気泡が残る方法を選択すべきです。また、 それでも十分やわらかくておいしいスポンジになります。

















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